数年ぶりに連絡してきた三蔵が俺に頼んできたのは、
「ガキを預かってくれ」
とのことだった。預かるも何も、俺は三蔵に子どもがいることすら知らなかったし、おまえ結婚したの? いつ誰と? 何で俺? てゆーか大学以来じゃん元気してる? とまあこんな調子で、電話口で何往復かした後、気付けば俺は三蔵の申し出を了承することになっていた。
「おまえくらいしか頼める奴がいねえんだよ」
実際この一言は効いたと思う。たとえそれが「俺の知り合いでお人好しの暇人なんざおまえくらいしかいねえんだよ」の意味であったとしても。
「ごっじょー!! 行ってきまっす!!」
そんな訳で。俺は悟空という大飯食らいのガキを預かることになった。何と、もう小学一年生だそうです。三蔵とは、似てない。
「おまえ一人で学校行けんの?」
「うん!!」
「おー、気ぃつけろよ」
体の大きさに合わないランドセルを背負って、悟空が俺を見上げた。その笑顔と、真っ白なハイソックスが眩しい。