上半身が、重くシーツに沈み込む。力の入らない下半身はぐずぐずに溶けて、もうとっくに悟浄のものだった。全身が熱くて気怠い。絶頂から降りてくる間にも、悟浄はゆるゆると、まるで味わうように腰を揺らした。
「んあっ、あ、あっ」
「……もうちょいイケる?」
僕の脚を抱え直して、悟浄は何でもない風に訊いてくる。自分から言い出した手前、勿論はい、と言いたかったのだけれど。
「……えっと……」
つい正直なリアクションをしてしまう。おそらく加減しているのだろうが、中にいる悟浄は衰える気配がない。対して僕の方はもう何度もイかされていて、悟浄に気持ち良くなってもらおうなんて小細工をする余力もなかった。ただ覚え込まされた感覚を、貪欲に拾って喘ぐだけ。
答えに迷う僕を、悟浄は見下ろしている。いつもの彼なら、僕の躊躇いを察して「無理すんな」と言うだろう。けれど悟浄はそうしなかった。
「やめなくていいならやめない。すげえキモチイイ、おまえ」
余裕なんか少しもなさそうな顔をして、でもおまえが嫌ならやめる、なんて、余計なことを付け足してくる。
普段はろくなこと言わないくせに、こんな時だけ。こんな時だからか。ああもう、これだから。このタラシ。エロ河童。
心の中で散々悪態を吐いても、もうダメだ。悟浄が、僕の返事を、待ってる。
「……やめないで……」
わかってる。悟浄の思う壺だ。だけど逆らえない。
悟浄は艶っぽい、けれど嬉しさを隠さない笑顔で、僕の目元にキスを落とした。
「……サーンキュ」
頑張っちゃってることだって、どうせお見通しだ。
まるで優しさの檻みたいだなんて思いながら、何処にも逃げたくなんかなくて、逃がさないでほしくて、僕は結局カラダもココロも奥深くまで、悟浄の思うままに明け渡した。