【1day1pict】 お題配布元:1day1pict

165.ひっぱる


「……サンキュ」
 僕の口内で射精し、一区切りついたかのように悟浄は言ったが、目の前の性器は未だ誤魔化しようもなくそそり立っている。僕はもう一度ぱくりと銜えてみせた。悟浄の制止は無視して、目を合わせる。出来るだけ卑猥に見えるように意識しながら、ねっとりと唇を這わせ、最後に舌を絡ませて、吐き出した。
「……悟浄、……何も考えないで」
 きっとこれだけで伝わる。悟浄は決まりが悪そうに僕を見返して、舌打ちした。
「……バカ野郎……」
「……バカはお互い様でしょう」
 悟浄は僕の腕を引いて立ち上がらせると、壁際まで連れて行き、両手を付かせた。後ろから回った手が、性急に下半身を脱がせてくる。覚悟していたので止めなかった。腰を引き寄せられ、悟浄に向けて突き出しているような格好になる。羞恥に耐えていると、悟浄の指が、予想とは違ったところに触れた。
「……おまえ、この辺とかスキ?」
 会陰を指先でトントン、とノックされ、僕は身を竦ませた。自分で触ったこともなければ、触られたこともない。
「……わからないです」
「……じゃ、教えて」
 太腿の間に、悟浄の性器が、入り込んでくる。先程指で触れた箇所を擦りながら、悟浄は腰を揺らした。その動きに合わせて突き上げられた睾丸が迫り上がり、僕は思わず声をあげた。先走りの濡れた感触、悟浄の息遣い。確かに気持ち良くて、でももどかしくもあって、自分でも少しずつ腰を振ってしまう。
「……スキ?」
 快感を追う耳元に、露骨な色気を感じさせる悟浄の声。触られていない前は、半ばほど勃ち上がっていた。余裕がないのは悟浄のはずなのに、悔しいような、いたたまれない気持ちが湧き上がってくる。
「……たぶん、スキです……」
「……そ」
「……悟浄は……?」
「……あー……すぐイケんだけどよ、……何か、もったいね……」
 顔面がかあっと熱くなって、そこからはもうダメだった。崩れかけた腰を、悟浄が支えてくれる。脚をキツく締め付けながら、僕は恥ずかしげもなく喘ぎ続けた。

『……何も考えたくないんです』
『……じゃ、何も考えんな』
 許されない弱音を吐いた僕に、悟浄さんはキスをくれた。あの時貴方は、僕の過去も罪も、名前さえも知らなかった。


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