ずるっと出ていく感触に息を詰める。やっと終わった、と思ったのも束の間、八戒は数枚のティッシュを持ち出して俺のケツの狭間を拭い始めた。
「っ、自分でやる」
慌てて身体を起こして腰を引くと、八戒はおとなしく手を離した。今まで無言だった分、俺の上擦った声が響いてきまずい。ケツに手を遣っている間も、八戒がこちらを見ている気配をしっかりと感じた。
「……すみませんでした。無理強いしてしまって」
「……は?」
俺は脚の間にティッシュを挟んだ、間抜けな状態で八戒を見上げた。
「でも、すごくヨかったです、悟空のナカ」
行為の最中は照れも恥ずかしさも感じなかったのに、その一言で顔面がかあっと熱くなった。あんまりにあんまりで言葉も出ない。
「もし良かったら、……また僕と、こういうこと、してくれませんか」
八戒は何故か少し笑っていて、ちっとも悪びれた様子がない。絶対に二度目はないと思ってたし、そうするべきだと思うのに、俺は小さくうなずいていた。
「嬉しいです」
八戒はにっこりと微笑んで、キレイな顔を寄せてきた。
はじめてのキスだった。