イったばかりの悟浄の身体を抱き留める。こんな時でも全体重をかけてこないところが悟浄らしい。汗に濡れた背中を指で辿る。どこもかしこも熱いのに、吸い付くように重なる肌が気持ち良くて、……まるでひとつになってしまったみたいだなんて、そんなことを、思ってしまう。
悟浄が顔を上げる。唇と舌を受け止めた。まるで頭を撫でられているかのような、柔らかなキスだ。緩やかな快感に身を委ねながら、少し冷静になった頭の片隅で、徹底しているな、とも思う。ヒモで食っていた時期もあるというくらいだし、彼にとっては全部が、当たり前の所作なのかもしれないけれど。
身体を離し、悟浄が出て行こうとする。その腕に、僕はつい、取り縋った。
「あっ……」
「……ん?」
「……あの」
「ナニ。足んね?」
如何にも冗談めかして、悟浄が笑う。乗せられて冗談にするのは簡単だったけれど、僕は敢えて空気を読まずに、正面から悟浄と視線を合わせた。
「……貴方が気持ちいいやり方でいいので、……もっと下さい」
とはいえ恥ずかしさがない訳ではなく、語尾が自然と小さくなった。ついでにまだ中にいる悟浄の存在を確かめてしまう。
悟浄は虚を突かれたような顔をしたが、案外あっさりと、僕の言わんとしていることを認めた。
「……言っとくけど、おまえがヨさそーにしてるとこが見てえのよ基本的には。その方が、アレだ、……俺も興奮するし」
「……ええ。そうだと思いますよ」
みつめ合う。
ごく軽い溜め息を吐いて、悟浄は髪を掻き上げた。
「……泣き見ても知らねーぞ」
素っ気なく投げ出された、低い声。その淡々とした口調に、何故だか背筋がぞくりとした。
僕はへらりと笑った。
「愉しみだなあ」
「……このヤロ」
いつもの呆れたような笑顔が愛おしい。
けれど次の瞬間には雄の色を纏った悟浄の目を、僕は陶然と、見上げていた。